炎症を抑える治療
発症時や再発時には、 炎症を抑えるための治療を行います
発症時や再発時に行われる治療には「ステロイドパルス療法」「免疫グロブリン療法」「血漿(けっしょう)浄化療法」があります。治療方法は患者さんの状態をみて選択されますが、基本的には、最初はステロイドパルス療法が行われます。
ステロイドパルス療法
発症時や再発時に最もよく行われる治療です。この治療は通院または入院で行います。
高用量のステロイド薬を3~5日間(1クール)点滴投与します。炎症の度合いや効果をみながら、追加で1~2クールを繰り返します。
免疫グロブリン療法
重症患者さんや、ステロイドパルス療法で効果が不十分な視神経炎の患者さんに行われます。免疫グロブリンというお薬を5日間連続で点滴投与するため、この治療は通院または入院で行います。なお、日本では、一部の免疫グロブリン製剤はNMOSDに対する効能は承認されていません。
血漿(けっしょう)浄化療法
重症患者さんや、ステロイドパルス療法で効果があまりみられなかったり、ステロイド投与ができない患者さんなどに行われます。多くの病院では、この治療は入院して行われます。患者さんの血液を装置にとおして、血漿(けっしょう)中に含まれる抗AQP4抗体などのNMOSDに関連する物質を取り除きます。
この処置には1回あたり約1~2時間程度かかります。多くは1日以上の間隔を空けて週2~4回行い、その後は患者さんの状態をみながら1か月に最大7回まで行うこともあります。重症の場合には、最初から血漿浄化療法とステロイドパルス療法を併用した治療が検討されることがあります。